Krileに求めたこと。求めること。

このブログに随時、Krileの開発時に考えたことや考えてることを書くようにしようかなーと思いました。Twitterとかで垂れ流してはいるんですが、流れて行ってしまうので、後からちゃんと見直すにはブログっていう形態がいいんじゃないかなとか思いまして。そういう思い付きですので続く保証はないですしきっと続きません。

最初は「Krileに求めること」を書きます。どんなことを考えて作ったか、作ってるか、という一番根本的なところです。ひょっとしたらもう二度と書かないかもしれないので、言いたいことを一番初めに書いておきたかったのです。あと、開発した後に思ったこととかも書きます。

Krile

Krileの一番最初のバージョンのコンセプトは、いろんな「マイクロブログ」を横断して見られるようにしようというものでした。当時はTwitterの日本語対応がなおざりで、覚えておいででしょうか、Twitが文末に半角スペースを自動で付加してたりしていました(そうすると日本語が化けなかった)。Twitterがそんな有様なので、日本のTwitterは日本で作るとばかりに、Twitterの日本語クローンがぽつぽつと出てきていました。当時僕が入れ込んでいたのはWassrという、こないだサービス終了してしまったところです。でもTwitterも見たかったので、WassrとTwitterで両方使えるクライアントみたいなものを作れないかなと思って、結果、作りました。

当時は本当に色々なサービスが出てて、国内の覇権を握るのはどこか、みたいな感じになってました。Wassr, Jaiku, Timelog, Haru.fm, もごもご, mixiボイス……。そんな乱立するサービスに横断的に対応するクライアントというものは当時なくって、おそらく最も多くのサービスに対応していた「chirrup」( http://watcher.moe-nifty.com/memo/2007/04/chirrup.html )もサービスごとにウィンドウを作りタイムラインを表示するというものでした。そうじゃなくて、マイクロブログというのは本質的に「ユーザ」が「ステータス」を「アップデート」する、というものなので、あとはそれに「どこから」を与えてやれば、全部を混ぜて一覧するなんてこともできるんじゃないかなぁと、そういうことです。

そしてできたのはとてもいびつなクライアントでした。対応するサービスは、最初はWassr、Twitter。後から、はてなハイク。結局そこまでで開発は終了してしまいました。全部を混ぜて、なんて幻想だったのかもしれません。結局、何もかも中途半端なまま、開発をストップしてしまいました。それでも、そこまででも、頑張って作った甲斐はありました。多くのユーザーに愛して頂いて、Wassrがサービスを終了するまで使い続けてくださった方もいらっしゃいました。おそらく、ここで味を占めてしまったんだろうなぁと、そう思います。

一癖あるクライアント、慣れないと使えないクライアントと言われても平気でした。逆に誇らしくもありました。自分の考えたものが、広がっていくというその感覚が、好きになりました。

そして、Krileの根本的な考え方、「すべてのサービスのアップデートを混ぜて、自分の好きなように取り出す」というものは、少し形を変えて、でも大枠を保ったまま、引き継がれました。

Mystique

Krileを開発して、リリースして、そのあとにあったのは、サービスが続々と終了していく惨状でした。プラグインを開発しようと思った矢先にサービスが閉じて行く、あのサービスに対応したところでそのサービスの一月先の未来も見えない。それに対する失望感が僕の開発の手を止めました。とすっぱり書ければかっこよかったのですが、それよりも、そのころになると僕は他のマイクロブログを使うのを止め、Twitterに入れ込むようになりました。そうなると、すべてに対応しようとして中途半端なクライアントよりも、Twitterに特化したクライアントが欲しくなりました。Mystique。はい、Krile2のことです。

Krile2を作るにあたって、Krileの欠点はよく理解していました。マルチアカウント対応が中途半端であること。アカウントの処理が煩雑であること。そして、タブが構築しづらいこと。当時はこれらを、UIがサービスを抽象化したまま動いているからだと考えていました。アカウントの保持は各プラグインに任せ、またシングルアカウント前提で、タブもサービスを絞り込むところから何から何までごちゃごちゃ。それをTwitterに限ることで、もっと使いやすく、分かりやすくなる気がしたんです。

そうして出来たのが、Krile2です。Krileに対して劣っている状態からリリースしましたが、今となってはKrileを遥か後ろに望むまでに成長しました。

僕の好きなもの、僕の中で流行っているもの、便利なものはどんどん組み入れました。僕のために僕が作った小さな小さなクライアントが、いつのまにか、一端のTwitterクライアントとしていろいろなところで紹介されたり取り上げられたりするようになりました。

完成度を増していくKrile2を見ながら、僕は開発の手が止まりつつありました。先ほどのKrileの欠点は、Krile2で完全に解消されたわけではありませんでした。今、色々な知見がある状態で、まっさらな状態から作ったら、もっといいものが作れそうな気がしました。

Agalmatophilia

その機会は不意に訪れました。偶然の機会で手に入れたWindows Phoneという新たなデバイスの上で、やっぱりTwitterクライアントが無性に欲しくなったのです。既に多くのクライアントがリリースされていましたが、コレだ!というものはありませんでした。と書くと喧嘩を売っているように見えますが、事実、喧嘩を売りに行きたかったのかもしれません。

Windows Phone上のTwitterクライアントで僕が取った開発方針は、今までと違っていました。今までは全部入りが当たり前、機能は多ければ多いほど良いという考えの下で動いていました。しかしながら、Windows Phoneは非力で制約の多いプラットフォームです。多くの機能を入れれば、操作しづらさとなってダイレクトに跳ね返ってきます。最終的には他のクライアントを大いに参考にしました。当時、iOS用のTwitterクライアント、Tweetlogixを常用していました。これが、Windows Phone上にも欲しい。そう思って、ほぼ真似つつ、自分が欲しい機能を最小限、いや、ちょっと気持ち大めに入れながら作りました。

若干出来がイマイチな部分もありますが、それでも、手が空いたら起動しているような、僕の大好きなクライアントが出来上がりました。

Agalmatophilia。

Krile for Windows Phoneと言った方が分かりやすいかもしれません。

Krileで用意した機能は絞りに絞り、というより、僕からすればもはや原型をとどめないまでになっていました。それでも、「Krileらしい」と言われたことは驚きと共に記憶に残っています。

Agalmatophiliaを開発したことは、Windows Phone上で僕が納得の行くクライアントを作れたという事実以上のことをもたらしてくれました。Krileをもっと軽く速く、根本的に変えられるかもしれないと思ったのです。

StarryEyes

現在のKrile2は常用しています。愛してもいますが、満足はしていません。理想のクライアントというものを、自分で垣間見ているからかもしれません。

Tweetlogix。K4WPを開発する際に、動機の多くを占めたクライアントです。

Tweetbot。iOS上で最高という声も名高い超有名クライアントです。

MetroTwit。美しいUIで、誰もを虜にするクライアントです。

Krile for Windows Phone。今のところ、僕が最も愛する自作クライアントです。

それぞれに好きなところがあります。これら以上に大好きなものを、Windows上で、デスクトップで作りたいという思いで燃えています。

作りたかったものと、求めること

Twitterクライアントを作る動機は、具体的な点では二転三転していますが、一つ、最初から変わらないものがあります。「自分の納得がいくものがほしい」ということと、「他者を打倒したい」ということです。前者だけならどんなにか綺麗な終わりだったことでしょうが、それでも個人的には後者を外すわけにはいかないのです。

前者は表向きの動機。後者がきっと本心です。

打倒すると言っても、色々な方法があります。直接攻撃する?機能数で上回る?いえ、今までの体験を抜け出すことにこそ、打倒という言葉が似合うと思います。

Let’s go beyond yourself.

Krile2のスローガンです。あなたに新しいTwitterの世界を見せたい、連れて行きたいという考えで特にひねりもなくつけました。達成できたかどうかは、定かではありません。少なくとも、1日ごとに再起動する必要のあるクライアントというのは、他に経験がないものだと思います。

そういう自虐ネタはさておき、結局、僕の求めるTwitterクライアントというものは、機能が多ければいいとか、見た目がかっこよければいいとか、そういうところにはなさそうです。きっと、ユーザーエクスペリエンスとかいうかっこいい横文字がそうなのでしょう。個人的にこの横文字は難しいので、後から見直す僕の為にもうちょっと簡単に書きます。使っていて心地のよいクライアント。よく出来た文房具のように、お洒落で、使いやすくて、それでも自己主張のあるクライアント。そういうものが、欲しいです。

StarryEyesでは、今度こそ。

Let’s go beyond yourself, again.

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